狭心症・心筋梗塞・不整脈

 心臓に酸素や栄養素を送る冠動脈という重要な血管が狭くなったり、詰まってしまうことで起こる病気が狭心症、心筋梗塞です。冠動脈の動脈硬化が起こる若しくは進行して、血管内腔が狭くなったり血栓が詰まるなどすると、「虚血性心疾患」といって血流が途絶えることで、急激に心機能が低下します。
 心臓は全身に血液を送り出す重要な臓器であるため、心機能の低下は死を招くこともあります。

■狭心症とは?

 冠動脈に動脈硬化が起こり、血液の通り道が狭くなることが原因で起こる病気。血液の通り道が狭いために、流れる血液も減ってきます。
 このため、酸素や栄養素を多く必要とする運動などをすると、十分な血流を供給できないため、胸の痛みや強い動悸が起こります。

■心筋梗塞とは?

 冠動脈の動脈硬化が起こり、血液の通り道(血管内腔)が狭くなり、血栓が詰まると完全に血流が途絶えることがあります。この場合、酸素や栄養の供給が途絶えることによって、心臓の筋肉細胞(心筋)が壊死してしまい機能が低下、心不全を招き、死に至ることもあります。壊死した心筋は二度と回復しませんので、心機能が著しく低下します。狭心症よりも激しい胸の痛みが、長時間続くのが特徴です。
 心筋梗塞のほとんどは、急に出現しますが、知らず知らずのうちに出現してしまっている場合もあります。

■不整脈とは

 心臓の拍動リズムが速くなったり、遅くなったりして乱れることを不整脈といいます。医学的には30種類ほどの種類があり、最も多いのが期外収縮(きがいしゅうしゅく)といって、単発的にでる不整脈です。規則正しい脈の間に、突如、異常な電気信号が出現して、心臓が早く打ってしまう状態です。  二番目に多いのは、心房細動(しんぼうさいどう)で、脈拍がバラバラに乱れる不整脈です。心臓疾患があったり、冠動脈の動脈硬化が進むと起きやすく、心不全になる可能性もあります。  突然死に至る危険がある不整脈として、心室細動(心室全体がまとまって収縮せず、各部分がバラバラに動くだけで、全身に血液を送り出すことができない)、心停止(心室がまったく収縮せず、静止した状態)があります。

狭心症・心筋梗塞のおもな原因

前兆として見られる注意すべき症状

狭心症、心筋梗塞の発作が起きたときの処置

発作を起こさせない習慣