人生一世紀時代 医療進歩、三大成人病克服なら「100年後寿命100歳」
厚生労働省が敬老の日を控え、十三日にまとめた「全国高齢者名簿」(長寿番付)に基づくと、百歳以上のお年寄りは全国で増加の一途をたどっており、このまま推移すれば平均寿命が百年後に百歳に達する見通しであることが、東京都老人総合研究所(板橋区)の白沢卓二・研究部長の予測でわかった。
同省が統計を取り始めた昭和三十八年当時の百歳以上の高齢者数は百五十三人。今年は実にその約百六十七倍の二万五千六百六人に増えており、“人生百歳時代”の到来を予感させる。
白沢部長は、この傾向が続いた場合には「医療の進展とあいまって五十年後の平均寿命は九十歳、百年後は百歳。今世紀初頭に生まれた、特に女児は来世紀まで生きることになりそうだ」と話す。
白沢部長によると、戦前から戦後にかけ上下水道の整備など衛生環境が改善したことや、農業の安定で栄養状態が向上したことが長寿安定の理由だ。
さらに医療の進歩で「結核」などの「死の病」を克服、死亡率が低下したことも理由に挙げる。現代人の三大死因の「がん」「心疾患」「脳血管疾患」を克服すれば、平均寿命は男性で八・七四年、女性で七・九四年それぞれ延びることがわかっており、白沢部長は「国民が三大疾病に気をつけ、がん研究などが進むと、さらに寿命は延びる」と話している。
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