動脈硬化症で多く見られるのは2つのタイプ

動脈硬化症とはどんな病気?

 血管には動脈と静脈があり、心臓から送り出された血液が通るほうが動脈、心臓に戻ってくるのが静脈です。動脈は酸素や栄養素を運ぶ重要な経路です。
 動脈硬化症とは動脈が肥厚し硬化したり、動脈血管の内膜にコレステロールが蓄積されて血管内腔が狭くなってしまう状態です。
 動脈硬化が進行すると、血管が破れたり、血流が途絶えてしまうなどして、脳卒中や狭心症、心筋梗塞を引き起こす可能性があり、生命の危険を招くことになりかねません。
 動脈硬化で多いのは次の二つです。

1.アテローム性動脈硬化症
 血液中の余分なコレステロール(LDL)が血管の内壁に沈着して、アテロームという黄色いドロドロとした粥状のかたまりができ、血管内腔が狭くなる状態です。高脂血症が増加した近年、最も多く見られる動脈硬化です。食生活の改善や運動することが、予防に有効である。

2.細動脈硬化症
 血管壁の老化などに伴い、動脈の弾力性がなくなって硬くなる症状。弾力性がないため、血圧が高くなると血管が破裂しやすく、特に脳内で破裂すると身体の機能が突然麻痺する脳卒中になる危険な病気。血圧を下げる薬を服用する以外に抜本的な治療方法はありません。