乳がんを引き起こす危険因子

乳がんの主な原因

 乳がんは、はっきりとした原因は不明ですが、次に示す事項が危険因子として挙げられます。
 エストロゲンという女性ホルモンが、乳腺組織に作用する期間が長いほど、乳がんが発生しやすいとされています。このため、初経が早かった人、閉経が遅かった人(閉経年齢が55歳以上)、出産経験がない人(40代以上の未婚者)など、月経の期間が長いとリスクが高いといえます。こういったことから、初産の高齢化(初産年齢30歳以上)や出産数の減少も乳がんの発生率を高めている原因と考えられます。
 肥満も危険因子の一つとされているほか、親や兄弟、親戚などに乳がんの人が多い家系は、リスクが高いといえます。
 また、食生活と栄養においても乳がんの発生・増加の因子があります。特に近年、日本も食生活の欧米化で、バターやチーズ等の乳製品を多く摂取するようになり、乳脂肪中のコレステロールが卵胞ホルモンの過剰分泌を促し、がんを誘引しているのではないかと考えられています。